SSブログ

あはれ今年の秋もいぬめり

よく働いた!今年の秋が行きます。
お客さんの数は200名になんなんと。
快い疲労感がありますね。
迎えるまでは、「ちょっとシンドイな」感はありますが、
送りだした後の爽快感・・この繰り返しで半年が過ぎました。
空しかるべき晩年が何とはない緊張感とヤッタ感で過ぎていきます。
来年は、蘆花浅水荘100年 と春挙生誕150年・・いろいろな
行事に囲まれながら、我が晩年が賑やかに過ぎて行きそうです。
この齢ともなれば、健康に、とも言っておれませんな。
一日一日を着実にと兜の緒を締めなおしながら、この晩秋を
送ります。
門内の楓も真っ赤な顔で頑張ってます。

 我が余生 斯くありたしや 冬紅葉  絢子




nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

これも大事な”仕事”

ほとんど毎日、お客様をご案内しながら季節は進んでいますが。
これを「表」の仕事とすれば、昨日のような「裏」の仕事も
あります。
「表」の仕事に追われて、気になりながらスルーしていたこと
の一つに、台所からの排水の行方のチェックアンドクリーン
があります。
久々に覗いてみると・・・やはり、白っぽい垢のようなものが
堆積し、それがいわゆる汚水の流れを堰き止めるかのごとく・・
流水口を詰められて、行く先を遮られた汚水が蓋の外ににじみ出ています。
「やっぱり・・」
傍に常備してある(滅多に使わない)棒を突っ込んで、汚れた
水の中をあちこち突き刺す事約10分。垢のような塊は
ようやく剥がれ、ゆるゆる流れ始めた汚水がやがて「普通に」
流れ始めます。
台所にある洗剤をブチコミます。流水は本来の水の姿に
戻ってその先の下水管の方に・・ひと仕事が終わりました。
小春日が我が格闘の姿を眺めてくれてました。
草引き即禅・・かつてラジオで聞いた高僧の声が
我が耳に響きます。
清と濁、陽と陰、光と影、・・上水と下水・・いろいろな面で
これらに包まれながら人生は進んでいきます。

  この家に 生まれ小春の 庭箒  慶子

nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

それでも、月は上り

忙しい日が続きますが、心の余裕ひねり出しに心がけ・・
秋は月、昨夜は「ほぼ皆既月食」を妻と楽しむ時間が
ありました。
夕食を始めた午後6時過ぎ、TVの画面はかなり欠けた状態で
上り始めた満月を映しています。
「西日本はほぼ晴れ、東の空に月食が見えます」とアナウンサーは
告げています。
そうだ、今夜は月食と言ってたな、ハシを置いて、座敷に向かいます。
座敷のほぼ正面高く、周りだけほの明るい月が浮いています。
湖畔の方では子供たちの歓声がしています。
早速妻を呼びに走ります。
二人で濡れ縁に出て、眺めます。
珍しいものを二人で眺めて、「非日常の時」に気持ちを委ねます。
一旦食卓に戻って、一言二言交わして、暫く。
満月の夜は、座敷の前面で眺めた後しばらくすると、
位置的に少し後陣にある「竹の間」の丸窓を通して、
「更に上った月」が見える筈。
と、竹の間に向かいます。
案の定、かなり満月の姿を取り戻した月が中天にかかるところ、
「一粒で二度美味しい」月の姿にこの日ごろの疲れを忘れる一瞬でした。

  捨て小舟 寒月ひとつ 宿しけり  春挙

傍らには、往時春挙遺作展の引き出物に配られたという、春挙の細月が浮かぶ
小舟型の菓子入れが横たわっています。


nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

朋あり遠方(というほどでもないが)より来たる

大学以来の球友かつ旧友が4人、久し振りに、まさに
寸暇を縫ってやって来てくれました。
1か月ほど前、大学の軟式テニス仲間のM君から久々のメール。
11月半ばに瀬田ゴルフクラブでいつもの軟式テニス仲間と
ゴルフをする、帰途わずかな時間だけど立ち寄りたい、
とのこと。
以前私も仲間に入れて貰っていたのですが、右指のシビレで
クラブがまともに振れなくなり、私だけはずれました。
その後も事あるごとに、(主に私は)夜の部には参加していましたが、
コロナ禍でそれもママならなくなっています。
そんな私を忘れず、近くのコースを選んで、顔出ししようとしてくれる
彼らの気持ちに謝しながら、ウェルカムの返事。
日没前、絶好晴天のコンディション下で楽しんだ余韻を残しながら
やってきてくれました。
私も、来客案内や打ち合わせを滞りなく終え、スッキリした気分
でお迎え・・と言っても僅かな時間とクルマ運転のため、乾杯も
出来ません。
しかしそこは、かつて同じコートで汗を流し、卒業後も忙しい勤めの
間を、出会い語り続けた者同士。
僅か30分ほどの時間でしたが、私もこの頃の時間の忙しさが
ほどけていくのを感じていました。
近々のゆるりとした再会を約して、彼らを送りました。
まさに秋宵一刻値千金でありました。



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

例えばこの一週間

この一週間の我が軌跡。
 日:竜谷大のリモート授業の「現場実施(近代和風建築)」
 月:若いころから可愛がってもらった、軟テ、同志社OBの名手
   Yさん宅訪問
 火:久々のツーリスト主催の拝観(約20名と人数多し)
 水:少数単位なれど、午前・午後一組ずつの拝観
 木: 仝上
 金:県文化財保護課S氏との今後の当所の保護活動についての懇談。
   午後は、大阪からの団体さん(近年最高の25名)拝観。
    夜は、膳所焼さん主催の月見の会出席
 土:午前。午後の拝観

 最近の典型的な我が一週間の過ごし方です。
 80歳に近づいての過ごし方としては、忙しすぎるようで、それは
 それとしして、ボーとすることなく、有りがたいと言えば
 有りがたい事ですが・・
あっという間の半月です。
少し立ち止まり周りを観ましょう。

 木の葉ふり やまずいそぐなよ いそぐなよ  楸邨



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

そして本来のハイシーズン

11月、当所にとってもともとからお客さんの増える時。
植木屋さんが入ったばかりの、門内、庭。
楓の葉っぱ紅く染まり、蘆の花高くそよぐ絶好のシーズン。
今年はそれにBS効果が加わり、てんてこまいさ さらに増しています。
そこへ、大津市歴史博物館のYさんの案内で、作家の松岡正剛氏が登場
(この一行には世話役のN社長、三井寺のF 長吏、石山寺のW責任役員など
 も加わっておられ)、引き続き龍谷大学のオンライン授業の現地版のテスト導入
なども重なって、右往左往の日々、この忙しさは当分続きそう。
来年春に控える、春挙の記念展も気になるころ・・・
このブログも少し途切れがちですが、事情ご賢察のうえ、ゆっくり
お付き合いください。
nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

昨日は ”文化の日”

文化財に携わる者の一人として・・などとエラソウナことを
書くほどではありませんが。
またそれほど何かが変わる訳でもありません。
相変わらずのペースで来ていただいている、お客さんを有りがたく
思いながら過ごした(そういう意味では楽しい)一日でした。
一組は「文化財を愛する」という肩書!のついたグループの御一行。
コロナ禍が始まって以来、久々の15名の団体さん。膳所の町に存する
寺社を歩き巡りながら、その一つとして当所を選んでいただいたようで、
中年の男女の人々、疲れた様子もなくかつ「肩書にふさわしい」
落ち着いた姿で我が案内に従っていただきました。
もう一組は、ご夫婦。
ご主人は建築士さんのようで、それも関東に拠点を置きながら、こちらの方で
国宝や文化財の改修に携わったこともあるような話しぶり。
そういう意味での軽い緊張感を私も持ちながら、最初は応対していましたが、
すぐにこの建物の素晴らしさを実感していただいたようで、
打ち解けた雰囲気の中で、後半は専門的な立場からの(よい意味での)助言も
いただきながら、案内を終えました。
いつも感じる、この家に居ればこその面白い出会いを「文化の日」
に味わえたことでした。
晴れの特異日でもあるというこの日 の夕陽が「仕事」を終えた私を
暖かく照らしてくれてました。

  名園の 松かがやけり 文化の日  あき子
(春挙作の蘆花浅水荘庭園は客観的にも名園なので敢えて)


nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感