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今更一期一会?

よい言葉です。一期一会(いちごいちえ)。
なかなか我が身には添いませんが。(本旨を理解出来ぬという意味で)
しかし、思えばこの屋にいて、来られる人を迎え、
只管、ご案内を続ける・・これ一期一会・・
春挙生誕150年記念で、春挙展を催して貰い、その添え物として
蘆花浅水荘のご案内を続け、ようやくそれが終わらんとする今、10月末。
始めた早春には緑が燃えんとしていた我が庭の葉っぱのほとんどが散り初めたり
紅く色づきだしたのを目の前にすると、その想いや切。
自然は素知らぬ顔で巡ります。
実は、去年の10月末日頃、この欄になにを書いていただろうと
見返していたら、あのBSTVの「百年名家」を観て、この家を訪れて
下さる人が急増したと記しています。
そして一年の余を経た今、また(というかまだ)そういう人がひきも切らず
来てくださっています。
この間、その番組が打ち切りになったとの連絡をプロデューサー氏から受け取ったところです。
この番組とも一期一会そのものだったか・・諸行無常。
こんなところにそんなことを感じて・・
我が79歳の10月は去っていきます。

 秋惜しむ 捨つべきものを 捨てきれず  直指


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小さい秋見つけぬうちに

何だか早や、秋深き感。
暦も、10月はあと5日。
我が家に恒例の植木屋さんも業(わざ)をなし終え。
松や楓はそれぞれにこの時期の顔をしてたたずまいます。
今年は、前半からの春挙生誕150記念行事に追随している
うちに後半も深くに突入し、あと2か月を残すのみ。
お客さんの出足は盛んです。
そして、満80歳まであと半年を切りました。
この世で信じられるのは時の歩みのみ?
世界や政治や宗教ごとまでにもそんなことを感じながら・・
しっかり咲いている蘆の花に対します。
彼らは「もうちょと頑張れ」と言うかのように、静かに首を傾けます。
春挙の作り、愛した庭に私も一人立ち尽くします。

   過ぎし日を  たたみて心  秋深し   汀子

  

  


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さらに多面的活用は、続きます

生け花展、物語の朗読と うた に続いては、プロの画家による、
春挙の生きた空間で息をしながら絵を描く試み。
景聴園という、京都市立芸大卒で、京都を中心に
活躍をしておられる、画家の集まりがあるのですが、その方たちと
当所でボランティアをしてくれているIさんの間で、蘆花浅水荘で
実際に絵を描いて見ようという、一見とてつもないアイディアが
まとまり、10月18、19,20の3日間「通い合宿」が
実現しました。
目的の主眼は、この空間で息をする(そのついでに本業の絵を描いてみる)
ということなので、締め切りなどというものには捉われず、各自のペースで
息をしておられました。
私の役割は、毎日の雨戸の開け閉めの他はあまりなく、求めに応じて
春挙の下絵を出してみたり、往時のアルバムを眺めて貰う手伝いをする、
たまに、父や母から聞いた、春挙の生きていた頃のありさまを憶えている
範囲でぽつりぽつり話してみる、というようなことでした。
それでも真剣に耳を傾けたり、目をこらしたりしておられる姿に
ある種の感動を覚えてました。
私にとっても、また晩年にもたらされた得難い経験でありました。
秋天は常に我らが頭上にありました。

  数珠よろし 天地よろし 秋深く  かな女
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どうやら夏には戻らない

8月頃から、不順な気候が繰り返されましたが、どうやら
秋へ(しかもかなり深く)突っ込んだようです。
爽やかな秋は少し感じただけで、早朝などはブルッと来ます。
ここ数年、こんな感じでいきなり「晩秋」が身に寄り添ってきます。
ついこの間まで使っていた扇風機を片付け、慌てて暖房機を座敷に
引っ張り出します。
2,3日前まで飛んでいた蚊や蝶の姿がぱったり見えなくなりました。
ある和尚さんの法話集を眺めていたら、こんな句?が・・

 渋柿の 渋がそのまま 甘味かな  (読み人知らず?)

我が家の、今は無い裏庭に渋柿の実がなり、そのままでは渋くて
食べられないのが、晩秋の日の下に吊るすと甘柿に変じて
それは美味に感じたことをふと思い出したり、それが人生だな
と思ってみたり・・

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本来のハイシーズンに

今年は春先から、春挙展の関係もあって、当所の案内も
トバしにトバした訳ですが。
本来、最も来客の多いのは今の季節です。
来客案内だけでなく、いろいろな方面の方が、いろいろな
催しを当所にて繰り広げて頂きます。
今年は先ず、「いけばな展」(本格的なものは今年が初めて)から・・
2日間に亘り、とても盛況でした。
私もいつもは庭に出て眺める花々を室内にてゆっくり眺めることになりました。
休む間もなく次の日は「かぐや姫」をテーマにした歌と語りのゆうべ
(昨年に引き続く同様の流れにお客さんも落ち着いて、溶け込んで
おられるようでした)。
主宰の方もそれぞれに企画の狙いが果たせたようで、私もホッとしました。
春挙も草葉の陰で喜んでくれたことと。
十三夜から満月まで、お月さんも微妙な顔出しでしたが、下界の賑わいに
気持ちは動いたようでした。

   秋の雲 湖水の上を 渡りけり  子規
雲の方がちょっと元気だったかな。

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いきなり晩秋?

2,3日前から天気予報は告げてました。
週末はグンと冷えます。着るものに気を付けましょう。
その通り、この間までの蒸し暑さよいずこ?
朝目が覚めても、身体は床を離れようとしません。
フトンの微妙な暖かさに包まれながら聴くラジオから
流れてくるメロディは「枯れ葉」それもイブモンタンでなく、
ナットキングコール。この気候の変化にはピッタリの声?
そう言えば、昨夜いただきものとして口にした銘酒は
なかなかのものでした。
鳥取の銘酒「諏訪泉」知る人ぞ知るらしい。(私は初めて)
「立山」に続いて今秋は日本海側の銘酒についてます。
昨夜は常温でしたが、今夜はアツ燗ですな。
一人酒には変わりないですが。

 しらたまの 歯に沁みとおる 秋の夜の 酒は静かに 飲むべかりけり  牧水

やはり、ここに落ち着きます。
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マゴちゃんたちと食事しながら9月を送る

コロナ禍で動きがゆっくり取れなかったマゴちゃんたち(長女一家)が
久々に泊りで大津にやって来ました。
こちらも、3月から続いた忙しさがようやく落ち着いて来たところです。
少しゆったりした気分で迎えることが出来ました。
この前来てくれた時は、春挙展の最終日でこちらも右往左往して
いたし、彼・(彼女)らもトンボ帰りで、挨拶するのがやっとという
感じでしたからね。
今回は彼らは子供パークでゆっくり遊び、姫路城も訪れ、おまけに
春挙さんのお墓参りまでしてきてくれました。
マゴちゃんたちのリクエストで浜大津近くのレストランまで
出かけ、大勢での夕食を楽しみました。
ジイジとしては、とに角賑やかに食事をする、ということだけで、
命の洗濯になります。
春挙展の余韻(というか、まだ富山シリーズは続いてます)も醒めず、
そこへ親しき人たちとの別れもあって、ザワついていた心が大部落ち着きました。
昨日(もう10月)の朝は庭でマゴちゃん達の写真を撮り(我が得意!
のインスタントカメラです)、爽やかな秋天を仰ぎながら、気分一新
の境に入り込みました。

  大の字に 寝て一畳の 九月尽  重次


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