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さびしい報せ

訃報に続いてさびしい報せ。
とあるTV番組終了のご挨拶を頂きました。
これも縁あってのこと故ですか。
昨年5月出演!させて貰った、BS朝日「百年名家」のディレクターさん
からのメール。
9月28日放映分を以て番組終了とのこと。
去年以前だったら、心の端にもひっかからなかった出来事・・
去年の今頃だったか、蘆花浅水荘が取り上げられたときは、
日曜日の真昼間の60分番組だったのが、水曜日の深夜の
30分番組に変わっていることに気づき、ちょっとイヤな
感じがしたことはその後も続いていましたが。
当所が取り上げられたからという訳ではありませんが、
なかなか、文化的な香りのする格調高い番組であり、
割合良い時間帯で、丁寧に作られており、そこに登場
出来たことに秘かな誇りも持ち続けていました。
スポンサーも住友系中核企業で、近くの「住友活機園」
(当所と同じ国指定重要文化財)の後援母体だとも聞いていたので、
安心はしていたのですが。
そのこととこの事とは違う・・・
あのとき、有能さを目の当たりに感じさせたディレクターさんに、激励のメールを
送り返します。
折しも庭先には今年も蘆花が元気に咲き始めました。

  





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お彼岸です

大きな台風、小さな台風が外れた今日は、久々の秋晴れの
日曜日。(日曜日は今の私には特に関係ありませんが)
私には、春から続く、春挙生誕150年記念展にまつわる最後の
大仕事!富山水墨美術館での開会セレモニーでの「孫の挨拶」を
無難に終え(既述)、少し落ち着いた秋日を送るべしでありますが。
親しき人二人の訃報を受け、心穏やかでありません。
この齢であれば、年齢も近く、出会った場所は異なれど、爾来
付かず離れずの時間的、空間的お付き合いを続け、我が気持ちの中では
結構近く親しい存在でした。
一人は大学のテニス部の先輩(名誉教授かつクラブの部長として
具体的にもお世話になった)、一人は会社の同期入社で特に親しかった
友人の一人・・これからは、こういう人との別れが多くなるのだろうな、
そしてやがて自分にも順番がやってくるのだろうな。
ご両人との思い出の一コマ一コマを浮かび上がらせながら、こんな
事を考えるのもやむを得ず。

  さびしさは 秋の彼岸の みづすまし  龍太
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台風静過

少し気になっていた富山行きも滞りなく終り、肩の荷を
ほとんど下ろしたつもりの我が視野に大型で猛烈な台風14号が
入って来ていました。
どうも、近畿地方も大きな影響を受けるらしい、と早くから
TVなどで予報されてました。
何しろ大きくて、少々予想をはずれても、暴風圏内には必ず入るぞ、
脅すようにTVは伝えます。
この齢ともなると、天が下(あめがした)驚いたり、恐れたりすること
殆どなし、と特にアルコールが入れば独りうそぶいてますが・・
地震・台風はできれば避けたい、と思いながら、TV予報にも
逆らえず、とに角戸締りだけはしておいて・・
今回も接近するのは、夕方遅くから、夜半過ぎのよう。
TVの画面は予報線に沿って着実に進んでくる各地の凄まじい
状況を伝えます。
ところが時間を経るにつれ、台風の枕詞「大型で猛烈な」が
よく見ると、いつの間にやら「大型で非常に強い」から「大型で強い」
になっています。気圧も九州上陸時の910HPasから
980Pasに、最大風速も50Mから35M.
何や、図体だけは大きいが、中身はかなり弱って来てるな。
少し気を楽にして、先ほど閉めた、雨戸を少し開けて、庭を
窺います。
風は暑い室内から少し出した頬に心地よく!木々の揺れも
適当。
長時間、九州から中四国をさまよう?うち、かなり弱った気配。
(後から進路を見てみると、我が地に近づく前に少し北よりに
 外れた様子も見られ)
直撃を受けた地域には申し訳ないが、安堵。
いつもはひと眠りから目を覚ます時間に、ウーンと
寝入ったことでした。
翌朝、少し強くなった吹き返しを背に受けながら、
過ぎ去った「台風」に一礼。

 衰えし 汝を颱風 とは呼ばず  誓子

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越中往還

生誕150年記念「春挙展」は、6月に滋賀県立美術館での
展観を終えた後、岡山竹喬美術館に場を移し、それも盛況裡に
先日終了。
いよいよ最後の場、富山水墨美術館で9月16日に開始の運びと
なりました。
16日の開始に先立ち、15日に開会セレモニーが行われ、私も
「春挙の孫」という立場でご招待を受け一泊二日の旅をしてきました。
私の役目は、縁者の一人としての挨拶とテープカットです。
ええ齢して今更開会の始めの方での挨拶でも無いわなあと思いましたが、
我が人生最後のご奉公!と思い、敢えてお受けしました。
(あの銘酒「立山」を地元で呑めるかな、という下心もありました)
15日朝10時前に石山駅を発つと特急、新幹線を乗り継いで、14時前には
富山駅到着。
水墨美術館のMさんに迎えられて、館へ。
日本海沿岸での15時開始のセレモニーに当日朝出発して悠々間に合う・・春挙の時代には
考えられないことですが。
自分に与えられた役目をを滞りなく務め、セレモニーも終了。
挨拶の中には、春挙とご当地富山との縁の一例として、黒部峡谷への
度々の写生旅行・得意の狂歌の前書きへの「立山節」替え歌の引用など
を入れ込み、一応「らしく」したつもり。
翌朝の地元紙にはそのことを取り上げて貰ってました。
行帰りともに好天に恵まれ、鄙びた感じの中に落ち着いた都市感を
車窓から味わい、念願の銘酒「立山」も酌むことができ、我がささやかな
お礼奉公は幕を閉じました。
後は、今回の生誕150年記念展シリーズの最後が盛況裡に終始することを
此方より祈るばかりです。

  うを釣りや 誉めもそしりも ウキ一つ   春挙
名人上手と言われても精進を怠らぬ春挙の芸術に対するひたむきな
心意気を表したもの、と亡父は申していました。




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名月を愛でる暇(いとま)もなく

ときに「秋」風が吹き過ぎて行くようですが・・
基本的な暑さはまだずかずかとやって来ます。
早や九月も10日を過ぎ(このところ毎月同じセリフ)
本来のハイシーズンで、来客も膨らんでます。
Bsの[百年名家」放映や春から初夏への歴史博物館、
県立美術館での「春挙展」の影響が明らかに表れて
居るように思われます。
そうこうしているうちに、もう中秋の名月のときとなり、
それも私としては無為に過ぎようとしています。
旧態依然たる我が対応力ではさばくことが困難になりつつあることを
身に染みて味わっていますね。
お月さんの方も、無情。
この名月下でのお客様も、「月見」をメニューに入れておられた
(=月見饅頭~月見酒~月見弁当・・琴の先生の演奏付き)
9日だけお月様は雲隠れ・・
昼間の行事だけだった10,11日は見事な輝きを、
お客様が帰られた後、我が身一人で寂しく見上げるという
具合。
これが憂世というやつかと、この齢にて思い知る始末でした。
9日などは、十五夜でないのに、

   いく度も 無月の庭に 出でにけり  風生

 

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秋になってます

ドカッと暑い日を含みながら、秋が来ています。
時の経過は相変わらず。もう6日です。
夏を過ぎて、お客さんの来訪はようやく落ち着きを取り戻し、
というか、こちらの気分やテンポも旧に復して来て。
その中で、当所らしくというのか、お客さんも、
先ず、京都芸術大学の社会人学生約20人が、現役の植木屋社長の
教授の引率で来られたその直後は建具職人のおかみさん。
「春挙松」の襖を自身手掛けたというセリフに始まって、目のつけどころは
他の人と違いました。そんな日を送った次の日来られたのは、
農業高校の庭園コースの先生。ご自分も農業高校から、庭園関係の
学科を卒業。先ほどの植木屋社長教授の講演も何度か聴かれたとか。
案内終わった後も、ひとしきり庭園文化とその道での若者教育のあり方
について熱く語られてました。
こういう人たちがいて、日本のよい意味での伝統文化が存続(→繁栄)して
行くんだとの思いを新たに。
風立ちぬ・・いざ

  独り居の 寝食ずれに ずれし秋  洋子

を去らん。

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